オリジナル&二次創作の小説を、まったり速度でお届け。 最近ボカロ(KAITO)にハマって大変な噂です。
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2007.01.15

 林の中の土の上を凝視していたシイナが、ふと思いついたようにオレの顔を見た。
「ソルダムとはいつからの知り合いなんだ?」
「ん? 国がなくなってすぐの頃だよ」
 シイナの方をチラリと見て、あ、見つけた。
 シイナの後方の土の上にひっそりと顔をのぞかせている細い葉っぱに近づいて、それを引っこ抜く。
『むきゃあ!』
 その隣にあった同じ葉っぱを、シイナも引き抜いた。
『むきゃあ!』
「大体、お前はどうやってサンレイクからここまでたどり着いたんだ?」
 もひとつみっけ。
『むきゃあ!』
「最初にさ、海ポチャした時にはさすがにオレも意識喪失状態だったわけよ。精霊石の守りのおかげか知らないけど、気付いた時には無人島に流れ着いててさ」
 もっとも、そこが無人島だったってのを知ったのは、後になってからの話だ。無人島っていっても人がいないってだけで、実際にはポーラスやエンデリックの属するレーデンバルム国の国土なんだけど。
『むきゃッ』
 ……あ、折れた。
「で、そこで目を覚ましたオレ、とりあえずこんなところでのたれ死ぬ訳にはいかないと、そこにあった、多分昔本土の漁師が使ってた小船を拝借して、レーデンバルムの方角へと漕ぎ出したんだな」
「よくレーデンバルムの方角がわかったな」
「簡単な天文学と地理だわな。サンレイクの位置を考えると、どこの海に放り出されたとしても、東に向かった方が早く陸地に着くんだ。サンレイクの西側は大海が広がってて、相当の時間をかけないと陸には行けない。だから空を見て方角を判断して、で、レーデンバルムの国土は広いからさ、東に向かって着くのはこの国だろうって予測はついた」
「ふうん……」
「けどまあ、いつ乗り捨てられたのかもわからないような小船だからさ、ボロいわけだよ。で、ボロいってのは、海の上でガンガン水とか入って来るんだよな。結局どんぶら海を流されながら、何度も沈みかかって結局沈んだりして、陸地が見える前にまた溺れたりして」
「……」
「結局意識不明のまま打ち上げられたのがエンデリックの海辺で、そこでソルダムに拾われたってわけ」
『むきゃあ!』
「精霊石の守りってのは、眉唾な話でもないんだな……よっと」
『むきゃあ!』
「そりゃそうだよ」
 魔法師の魔法力増幅、なんてのにも使える精霊石、お守りになるなんて話も普通に聞くけど、それはでたらめじゃない。意志を持つ無機物の名は伊達じゃないんだからな。だから城から海に投げ出されても、何日も海を漂流しても、こうやってオレは生きてる。オレ自身の運がいいとか、それだけじゃ生きちゃいられなかったよ、多分。

「びっくりしたもんだぜ。たまには魚でも食おうと思って海辺に来てみたら、こいつが転がってたんだから」

 ザクザクと落ち葉を踏みしめて歩いてくる音に、オレとシイナは揃って振り向いた。
「ソルダム」
「食えもしないモン拾ってもしょうがないとは思ったけど、そのままにしとくわけにもいかないしな。食えないどころかまたこいつがよく食うもんだから、食費のかさむこと」
 だからー。悪いと思ったから仕事も手伝ったしー。魚も釣ったし食い物もいっぱい収穫したじゃんよー、毎日。
「お前ら随分採ったな。それ全部食う気か?」
 大丈夫。オレも食うけど、シイナもかなりの大食漢だ。

 オレたちがさっきから引っこ抜いていたのは鳴きイモの一種だ。
 イモの部分にいくつも空洞があって、その作用だか何だかで、引っこ抜く時にいちいち悲鳴のような音をたてるんだけど、別に動物のように生きているだとか、その悲鳴を聞くと死んでしまうだとかいう逸話がある訳じゃない。決して。
「まあいいや。そろそろ戻れよ。オレも腹が減ってきた」
 ソルダムが親指でちょいと家の方を指すから、オレたちも屈めていた腰を上げて伸びた。確かにこれだけあれば充分か。

 精霊石の加工には、それなりに時間がかかる。オレの剣も鍛えてもらうんだから、その間くらいはオレとシイナで飯の用意くらいはしようってんで、イモの収穫に出かけて来たんだけど。
 確かにソルダムに呼ばれなかったら、話に任せて超大量収穫してたかもしれないな。危ない危ない。自然は大切に。


 工房の隅にある調理場で、鳴きイモに包丁を入れる。
『むひゃあ』
 最後の断末魔的な音。
 ゾリゾリとイモの皮をむきながら、適当な大きさに切ったイモをポイポイと鍋に放り入れる。
「コーラス! まだ鍋の肉に火が通ってないんだからちょっと待て! ……ってェ!」
「ぎゃ、シイナ指切ったのかよ」
「切ってねえよ。気のせいだ」
「嘘つくな! イモが赤い! みるみる赤くなってる! とんでもスプラッタ料理になる前に血を止めろ!」
「今止めたよ、うるさいな。それよりそっちの香草忘れるな! あああ、焦げてる、焦げてるぞ!」
「わーかってるよ、こんなのさっさと鍋に移せば問題ない……ぶわあーッ、煙が目に、目にー!」

 ぐい。
 オレとシイナ、急に首根っこをつかまれて後方に引っ張られた。

「お前ら、オレを食中毒死させるのが目的か? それとも台所壊滅が狙いか?」
 ふたりの間に、ソルダムの笑顔。
 そんな、滅相もない……。
「危ないものこしらえてないで、おまえらはあっちで遊んでなさい。ここはオレがやるから」
「はーい……」
 有無を言わさず、調理場から追い出された。

 シイナと野宿なんかしてた時には、案外うまくいってたんだけどなあ。
 というより、何とか口に入れられるものが出来れば問題なかったというか。
 やっぱり、よく食う人間は、胃も丈夫に出来てるんだよ、多分……。





==椎名の呟き==
ホントにお育ちのいいふたり組なんですかね。あまりにも味覚が大雑把。
まるで椎名みたいです。

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2007.01.15

これまで出てきた主要キャラは、今のところ全員既存のキャラだって話は、時々してきましたが。

例えばコーラスは、某MMOで使用していたものの、殆ど動かしてやれなかったキャラで、だから今回主人公に持ってきたという気の毒君。
最初は剣士系のPCとして作ってたんだけど、途中で飽きちゃって、後にシーフ系だの魔術師系だの聖職者系だのを経験した結果、結局まともに動かせてないという、かなりお遊びキャラ。
そして、椎名のDQ8の主人公の名前はコーラスですw

シイナは同じゲームでの、私のメインキャラですね。聖職者やってました。実際私の名を取ってシイナにしたというわけではなく、シイナが私の中で定着してしまったのでHNにしたという……。椎名シイという名前を使っているのはこのブログでだけなんですよ。椎名、他にいくつかHN持ってますし。
なのに、コーラスを使ったらシイナも使いたくなるじゃんという事実に気付いたのは、ブログページを作り上げてから……。
でもまあ、それもいいじゃんって事で据え置き。

ソルダムも同じMMO出身。
実は椎名のファーストキャラですよ。小説と同じく、鍛冶屋なんてやってます。商売ばかりですが。

とまあ、ここまで書いた時点で、このMMO経験者の方には何のゲームか大体わかってしまうと思うのですけど、ここはひとつ知らない振りでw
今も課金はしてるのですけど、忙しくて遊んでいる時間がないのが現実ですね~。こんなブログやってるしw

ディクは、最近も書きましたが、ずっと昔にやってたPBMというゲームで使用していたキャラです。まだネットとかそんなに普及してなくてね。メインは郵便だったんですよ。ディクはメールでの参加が始まった頃のキャラですけど。
ひとつの会社が用意した「元の小説」というのがあって、オープニングノベルというのが配布されます。その中から自分が参加したい話を選んでキャラ作成。そしてOPノベルを読んで、その後自分のキャラにどんな行動をさせたいかを考えて、文章で提出。同じ小説の中に何十人かの参加者がいるので、その参加者の行動も合わせて、マスターと呼ばれる人がそれを小説にして返してくれるというもので、ひとつの話で10回の参加が可能でした。つまり10話完結ね。参加者が多いので、うっかり地味な行動を取ってると小説に名前すら載らないなんてこともある世界でしたが;; 椎名はけっこう名前載せてもらってました。この会社のは、比較的参加しやすいシステムだったみたいでね。結構頑張って参加者全員を出そうとしてたみたいだし。
ディクはやっぱり旅の薬師をやってる女性でしたが、このブログで見るのと同じ感じでやってたので、その世界で生きるキャラクターたちにはほぼ男と思われてたみたいです。小説書いてるマスターとか、何人かの参加者さんのリアルの人は女性だって知ってましたけど。
「私のキャラはディクさんを女だって気付いてないですよ~」なんて話もあったり。

カタカナの名前でPBMに出てたのなら、もうひとりいるんですけどね。全然別の話ですけど。
そいつも出そうかなと思ったんだけど、そいつは未来のアメリカ合衆国で外科医をやってて……。
職業がかぶるじゃん!
ディクは薬師だし、シイナも治癒魔法使えるし、よく考えたら椎名の作るキャラ、みんな癒し系かよ! と……。
職業変えればいいだけの話なんだけど。別物のキャラを考えるのが面倒くさかった、と……。

主要キャラは、まだ全員じゃないかもしれません。
そのうちまた、増えるかもね? でも増えないかもね?

あ、追伸。
朝になるまでに、できれば小説更新します。
プロフィール

椎名シイ

Author:椎名シイ
 
オリジナル&二次小説、ボカロKAITOやゲーム感想や普通の日記をとめどなく。
一部微妙に腐女子向けかも!

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pixivは二次創作腐向け小説と絵。ジャンルは雑多。

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