オリジナル&二次創作の小説を、まったり速度でお届け。 最近ボカロ(KAITO)にハマって大変な噂です。

スポンサーサイト

--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

02 Beautiful World ~鋼鉄の都市01-1

2007.09.24
*ROシドクスクエストにつきネタばれ有り、ご注意願います。


---1 アインブロックへの派遣


「シュバルツバルド共和国の首都ジュノーに、飛行船が降り立つようになったようです」
 プロンテラ大聖堂の一端を担う修道士のひとりであるテルーザ室長の言葉に、招集をかけられた聖職者たちの中から微かなどよめきが起こった。
「飛行船?」
「空を飛ぶアレか?」
 彼らの間で囁かれる言葉は、テルーザの一瞥で瞬時に消え入る。
「シュバルツバルドは近代科学の国家。なかでも蒸気機関の技術の発展は目を見張るものがあります。そうして開通した飛行船によって、我々ルーンミッドガッツ王国の人間も、ジュノーを玄関口として、その南西に位置する都市アインブロックやアインベフへと、気軽に赴けるようになりました」

 ――世界も広くなったモンだな……。

 召集に応じた聖職者シイナは、ぼんやりと思う。
「わが国とシュバルツバルドは、協定で結ばれた国。互いを行き来することも多々ある間柄と言えましょう」
 実際、シイナもジュノーには何度か赴いたことがある。進んだ科学力によって都市そのものが空中に浮遊しているという稀有な場所だ。
 研究者が集うセージキャッスルの最奥で、迷って出てこられなくなったこともあったっけと過去を振り返る。あの時は本当に泣きそうになった。どういう仕組みか、入ってきた扉を逆から開けると、その向こうには既に、もと来た通路がないのだ。またさらに戻ろうと思っても、扉を開けるたびに違う場所とつながってしまう、厄介な迷路。プロンテラの北にもそんな風に迷いやすい森があったが、あれは大森林特有の地形と、そこに充満する魔力のなせる業。科学力と魔法力の融合で、人工的にあの迷路を作り上げてしまうとは、ジュノーもなかなか侮れない。
 まあそれはともかく、シイナにとっては最近ではご無沙汰している国だ。

 首都であるジュノーには何かと用向きも多いが、シュバルツバルド内の他の都市には、ルーンミッドガッツの人間は、ほとんど出入りした事がないはずだ。というか大抵の場合、その存在すら知らなかったはず。協定で結ばれているとはいえ、つい最近までシュバルツバルド側はジュノーのみを玄関口として開放していただけで、そのジュノーが空中浮遊都市であるだけに、他の都市への移動手段がこれまではなかったのだ。
 シュバルツバルドでの飛行船開発が完成形となり、他の都市への案内も増えた、という事なのだろうが……。

「そこで、我が同胞、聖なる子らよ。あなた方に大聖堂からの依頼を申し渡したいのです」
 ざわ。
 またも空気が膨張するようなざわめき。
「我らの国の一般人も、多くが彼の地へと赴くことでしょう。けれど彼らの大半は、その地の危険さを知る事無く手軽な気持ちでいることと思います。ですが、彼の地もわが国も、人の住まう地域の外側がモンスターで溢れている事はまったく同じ。しかもその殆どは、わが国では未確認のものばかりだと聞きます」
 テルーザが何を言わんとしているのか、その場にいる全員がわかったような気がした。
「騎士団や商人組合、その他の団体も、それぞれに動いているようです。我が大聖堂からも、有志でアインブロック、アインベフ周辺の調査に赴いていただきたいのです」

 ――やっぱり。

 誰もが、そう思った。
「そうしてできることならば、彼の地で他の調査員や観光客の助けとなっていただきたいと考えております。繰り返すようですが、これは強制ではなく有志です」
「有志……」
 有志、ねえ。
 シイナは嘆息する。
 プロンテラ大聖堂言うところの有志。
 強制は無し、と言えば聞こえはいいが。強制はしないが行くなら大聖堂からの保障、助成は一切ないぞと言っているのだ。そう、自らの献身ひとつで。なるほど聖職というだけはある。
 保障もできないほどに危険極まりない調査なのか、逆に、大聖堂をあげてバックアップするほどの事ではないとの判断なのか、そこのところは量りかねるが。
「希望者はいませんか? 挙手願います」
 室長の言葉に、数人が手を挙げた。そのうちの何人かは使命感に燃え、大半は興味本位である。依頼に応じた者でなくとも、見知らぬ地への期待感は誰もが持っているであろうが、いかんせん大聖堂からの使命つきであるという事が、行動を渋らせる大きな要因となっているのである。
 どうせ行くなら、仕事ではなく個人的観光の方がいいと、誰もが思うだろう。

「他はどうですか?」
 テルーザは一同を見渡した。が。最初に数人が挙手した以外は、皆顔を見合わせたり囁きあうばかりで、誰も動きを見せようとはしなかった。





==椎名の呟き==
今回より、連載本格始動です。
中心はシイナですが、ここでおなじみだったあのシイナとは、本当に別人ですので^^;
ともあれ、二次創作が苦手な方には本当に申し訳ないのですが、しばらく、これでお付き合いくださいませ。

★『Beautiful World』最初から読みたい方はこちら★


人気ブログランキング参加中!
よろしければポチッとお願いいたします♪
人気blogランキング



コメント
コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

椎名シイ

Author:椎名シイ
 
オリジナル&二次小説、ボカロKAITOやゲーム感想や普通の日記をとめどなく。
一部微妙に腐女子向けかも!

インフォメーション

Twitter

管理人へのメールフォーム

pixiv
pixivは二次創作腐向け小説と絵。ジャンルは雑多。

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

08月 | 2017年09月 | 10月
 日  月  火  水  木  金  土
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30


訪問者数
ラグナロクTV

このブログ内における「ラグナロクオンライン」から転載された全てのコンテンツの著作権につきましては、運営元であるガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社と開発元である株式会社Gravity並びに原作者であるリー・ミョンジン氏に帰属します。 © Gravity Co., Ltd. & LeeMyoungJin(studio DTDS) All rights reserved. © GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved. なお、当ページに掲載しているコンテンツの再利用(再転載・配布など)は、禁止しています。
ブログ全記事表示
ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。