オリジナル&二次創作の小説を、まったり速度でお届け。 最近ボカロ(KAITO)にハマって大変な噂です。

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40 Beautiful World ~感謝祭04

2008.07.23

「ああ~、君かあ」
 ララクセルズが二人の男に声をかけると、そのうちのひとり、シイナと同じハニーブロンドの男が陽気に笑った。
 君か、と言われたララクセルズの方は、何の事かと目を丸くするしかない。
「シイナがアインブロックに引っ越して、誰かと同居してるって聞いてたからさ。いつもひとりで飄々とどこでもほっつき歩くシイナには珍しいなと思ってたんだけど」
 にこにこと笑う金髪に、黒髪の騎士らしい格好をした少年がうんうんと頷く。そしてずい、とララクセルズに迫ってきた。
「お前、シイナと暮らしてて大丈夫か? 遊ばれたりいじめられたりしてないか?」
「いや、それはないよ……どっちかというと優しいヤツだと……」
「ええー!?」

 なんだ。なんなんだ。

 シイナを知っているらしい二人組がいたから声をかけたララクセルズだが、この二人は想像以上にシイナと関係の深い人間なんだろうか。
「シイナにそんな扱いを受けてるのはお前だけだよ……と、ごめんな。オレはソルダム。こっちがコーラス」
 金髪の、この人は、鍛冶屋か何かだろうか、アインブロックのブラックスミスギルドの連中と似たような雰囲気を持っている男が、自分と騎士を交互に指さす。
 彼がソルダムで、こっちの騎士がコーラス。
 ララクセルズも自己紹介をすると、双方から同時に握手を求められ、両手が塞がった。面白い連中だ。
「オレたちは幼馴染……ってほどでもないが、結構昔からツルんでてね。一緒に旅することも少ない、たまに街で顔を合わせたりするだけなんだけど、なんか腐れ縁。つかず離れずで仲良くやってるよ」
「オレはあんまり仲良くないぞ! あいつはオレの顔を見れば小突くかいじめるかばっかりでさ! なんでソルダムはいじめられないわけ? ズルいじゃん!」
「お前のそういうところがな~」
 テンポのいい会話。
 確かに、この打てば響くような反応の良さは、なんとなくいじめ甲斐がありそうというか。しかし、シイナが誰かをからかったりいじめたりなんて、あんまり見たことがないから、ララクセルズには意外だ。
「お互いひよっこの頃、プロンテラで知り合って以来だから、本当に長いよ」
 そう言った後で、ソルダムはじっとララクセルズを見つめる。
「……?」
「君が、ね。ふうん……」
 なんだ。何が言いたい?
 ララクセルズは、ソルダムの瞳を見つめ返すしかできない。
「怖いもの知らずなんだな。それと、勇気と行動力を持つ人。きっと、シイナの拒絶もものともしないで、シイナの前に立ちはだかったんだろう」
 ソルダムの言葉に、シドクスの一件を思い出す。
 あの時、シイナの言うとおりにその関係を断ち切っていたなら、今の自分たちはなかったかもしれない。ソルダムの言っているのは、そういう事だろうか?
「感謝しているんだよ。相棒だったヤツと離れて以来、シイナはあんまり人と深く関わりたがっていなかったから」

 相棒?

「オレたちは腐れ縁だけど、なんかそういうのは別問題だもんなー。生活していく上での相棒とか仲間とか、お互いそういう風にはなろうとしてないっていうか」
 首を傾げて考えながら言うコーラス。
 はた目から見てこの三人の関係というのは、一見ではわかりにくいが、当人たちも良くわかっていないのかもしれない。
「相棒だったヤツと離れてって?」
 先ほどの言葉をそのまま反芻するララクセルズに、ソルダムは一瞬目を見開いた。
「聞いてないのか」
 頷くと、ソルダムは顎に手を当てて考えるしぐさをする。
「……まあ、聞いて面白い話でもないし、あいつ自分からはそういう話しないからなあ。オレもあいつ自身からは、かいつまんでしか聞いてないし」
「オレがソルダムからその話聞いたのも、シイナが初めてアインブロックに出かける少し前くらいだったけど、実際は結構前の話みたいだしな。オレたちそんなに頻繁に会うわけでもないし」
 オレにはそんな話振る素振りもないし、とむくれるコーラス。
 何か、のっぴきならない事情があって離れた相棒がいた、ということだろうか。それ以来、誰かと関わることを避けてきた?
 あの時シイナに拒絶されたのは、事件が事件だったしと納得していたが、それ以外の理由もあったのかもしれない。
「まあいいじゃん。シイナ自身、別にその話隠したいと思ってるわけじゃないみたいだぜ? そういう嫌な話はさー、どんどんさせちゃえばいいんだよ。よっぽど口外できない話じゃない限り、どんどん口に出して昇華しちまった方がいいに決まってるじゃん」
 あっけらかんと言うコーラス。
 暢気そうに見えるが、色々考えてるんだな、と思う。なんだかんだと文句は言っているようだが、やはり仲はいいのだろう。
「まあその内聞いてみるといいよ」
 その言葉には、ただ頷いて見せるララクセルズ。
 そんな折があれば。話せるのであれば、聞いておくのも悪くないとは思う。

 と、それよりは。
 この二人に声をかけた目的を忘れそうになっていた事に気づいて、ララクセルズはそうだ、と呟いた。
「大聖堂って、どこにあるのかな。オレシイナの劇見たいんだけど」
「ああ……場所、聞いてないのか?」
「ていうか、シイナがオレには見せたくないらしくて、話題に出さなかったから。こっそり見ちまえばいいかなと思って」
 ララクセルズの言葉に、二人はアハハハ、と軽快に笑う。
「やっぱりか! あいつ、オレたちにも何も言わないんだよ。大聖堂の連中から噂には聞いてたけど、やっぱ気になるよなあ」
 ソルダムの言葉に、コーラスも乗っかってくる。
「オレたちも、こっそり見ちまおうかなって、これから向かおうと思ってたところ。どうせだから一緒に行こうぜ!」
 考えることは皆一緒らしい。
 これは確かに、渡りに舟だったらしい。

 心強い仲間を得て、ララクセルズも笑顔で頷くのだった。





==椎名の呟き==
シイナとソルダムとコーラスの描き分けが上手くできない……。
中身が同一人物なんだから仕方がない……。
IDが一緒の三人だから、同時に世界に存在できません(ひとりずつしかログインすることができない)。
そもそも一緒に狩りなんてできるわけがないんじゃー(どんがらがしゃーん)。

三人どころか、ララクも含めて、誰がしゃべってるんだかわからないですよねー。あらためて。
要修行だあ……。

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