オリジナル&二次創作の小説を、まったり速度でお届け。 最近ボカロ(KAITO)にハマって大変な噂です。

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Vol.36 コーラス・ブレイド ~旅の醍醐味

2007.01.29

 はあはあ、ひいひい、ふうふう。
 ゼエゼエ、ゲホゲホ。

 西地区でディク先生と別れてからのオレたちの息遣いは、ずっとこんなだ。
「一体……なんだってこんなに凶暴化してるのかねえ?」
 ぜえぜえ、はあはあ。
「知るかそんなの……往路ではこんなに激しくなかったのに……」
 ひいふう。シイナの息も上がっている。
「ポーラスだけじゃないのか、こんなんなってるのって。エンデリックではこんなことなかったぞ?」
 ソルダムが、手にした斧を杖代わりにして寄りかかる。

 何だか妙に、森の中のモンスターが好戦的なのだ。中央に近づくにつれ、ことさら激しくなっているような。何つうかもう、休む暇があまりないというか。
 シイナも言ってた通り、エンデリックに向かう時は、こんなにモンスターに襲われることなんてなかったんだけどなあ?
「もしかしてアレかな、ミリネをさらったってヤツ、アイツが何か陰で動いてたりするのかね。ちょっと尋常じゃないというか」
 はあああ。
 今日だけでも、朝から蜂の大群に追いかけられて、大熊に退路をふさがれ、魔法ぶっ放して焼き払ったところで豚の大行列に遭遇し、その後バッタに叩き付かれ、そして……ああ、キリがない。
 ちなみにそれらはもちろん全部モンスターだ。一般の生物じゃない。
 夜は交代で眠ってはいるけど、これじゃ身が持たないぞ。
 さすがのオレも、へたり込みます。
「これぞ街から街への旅って感じだなあ」
 斧に寄りかかっていたソルダムが、開き直った笑顔で背筋を伸ばした。
 すがすがしいにも程があるぞ。
「オレたちハンターと魔法師だからいいけど、これじゃ一般人は近隣の街にも出歩けないぞ。今街中どうなってるんだろうな」

 瞬間、深緑色の物体がシイナの頭上に現れた。
 ドスンとその頭頂部に着地する。
 サウロだ。
「痛ぇ、このバカ鳥!! 髪が解けたらどうしてくれる!! 今日も苦労して上げたってのに!!」
 腕が完治していないシイナ、彼の長い髪を結い上げるのに3人がかりだった。モンスターのいない合間に、何をやってるんだろうね、オレたちは。
「文句を言うな、人間。街の様子を知らせてやろうと飛んできてやったんだ、ありがたく思え」
 フン、とふんぞり返るサウロ。
 まあできれば頭からはどいてやってくれ。マジで重そうだ。

 バサ、と羽を広げたサウロは、シイナの足許に着地して、横柄にオレたちを見上げた。
「中央地区の街中は、平穏なものだ。各地でモンスターが凶暴化しているようだが、人の多い地域ではまだそれほど活動していないようだな。ヤツが原因なのだとすれば、時間の問題かもしれんが、目的も定かでない」
「そっか……」
 とりあえず、街中はまだ安全なんだな。ああ、早く静かな所に行きたい。
「坊主の所属する機関、ハンターギルドか? 各地でモンスター討伐の触書は出しているようだが、手が回らん状態らしいな。こうなったのは、ここ数日の話のようだ」
 だろうなあ。オレが中央を出た時は、こんなに派手じゃなかったもんね。ちょうど、中央に向かって西を出るかどうかって時期からかな?
「まあ、中央に帰ったらハンターギルドに行くし、その時に状況を聞いてみるけどさ」
 やっぱり、そろそろ頃合ということかな。
 3年間の潜伏期間ってのは、長いのか短いのか。
 わからないけど、向こうが動き始めたのなら、こちらももう止まれないってことだ。勝てるとか勝てないとか、そういう計算の前に、動かなければ、どうにもならない。
「とにかく早く街に向かった方がいいな。オレは背負ったグラスセットを守るのに神経使いっぱなしだ」
 干し肉やら若干の生活道具やらと一緒にねじ込んであるグラスセット、一応守ってたのか、ソルダム。
「この期に及んで土産物の心配かよー」
「重要な事だぞお。オレはこっちが本職だからな。注文品を傷つけるわけにはいかないって。しかも常連さんの物なんだから」
 いつも注文を伝えて持ち帰ってたのはオレだけどな。
「とにかく一気に行くぞ、中央へ!!」
「せいぜい気張れ」
 サウロ、オレたちの気合を一蹴して一瞬で消え去った。

「コンチクショ――――ッ!! オレも早く街で休みてえ――!!」
「右に同じ――ッ!!」
「グラスセットが壊れませんように――ッ!!」
 中央まで、後半日ほどだ。





==椎名の呟き==
そういやこれまでモンスターとの戦闘って、殆ど出てないような……。

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