オリジナル&二次創作の小説を、まったり速度でお届け。 最近ボカロ(KAITO)にハマって大変な噂です。

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Vol.46 コーラス・ブレイド ~口から体力放出

2007.02.11

「テメエ、今オレに向かって憎ったらしいツラとか言ったか!!」
「いや違、そこまで言ってないし、別にお前に向かって言った訳じゃねーだろシイナ、オレはあいつに、トロイアに向かって……てかお前さっき何て言った!?」
「なぜ召喚師が生きているのかと聞いている!! ならばやはりモーラも生きているのか、ええ!? 召喚獣!!」
「貴様は己の愚行に反省の色もナシか、ダーゼオン!! 人間ごときが秘術におぼれて慢心しやがって!!」

 ちょっと、何が何だかわからないんですけど!!

「なんでシイナがトロイアに向かってアーザスとか呼んでる訳!?」
 アレは確かにトロイアだ。サンレイクを滅ぼしたあの顔、忘れるわけがないじゃん!! どーせただの人間のオレは、シイナや召喚師みたく気配とかでわかんないからさ、ずっとこれまであの顔だけを目印に探してきたんだから!!
「だーからアレはアーザスだって言ってんだ!! オレの身体を乗っ取りやがった張本人だっての!!」
「お前はこの身体の持ち主か。なぜまだ生きている。しかもサンレイクの子せがれ付きか。揃いも揃って往生際の悪いことだな!!」
 サウロがバッサバッサとホバリングを続ける。
「それは貴様の方だろう!! なるほど、ちょっとばかり気配がかわったと思えば、また貴様は強い身体を手に入れに走ったという訳か!!」

「あのさあ」

 ソルダム、額を突き合わせるオレとシイナを引き剥がした。
「もしかして、大樹海を焼いたのも、白の塔やサンレイクを滅ぼしたのも、あいつひとりなんじゃないのか?」

「…………」
 シイナとオレ、敵とする男の顔を同時にガン見する。

「まさか、全部お前ひとりでやったってのか!?」
「それがどうした」
 目の前の男は、目に見えてイラついたように答える。
「じゃあなんで各地でいちいち名前変えてんだよ!!」
「バカかお前らは!! 攻撃しようとするのに、本当の名を名乗るなどという間抜けなことをする訳がないだろう!!」
「だったらわざわざ必要もないダッサい口上垂れ流すなっつーのー、紛らわしい!!」
「ダッサいとは何だ!!」

「落ち着け」
 ソルダム、引き剥がしたオレとシイナの額を、再び両手でガツンと突き合わせた。
「いってえ!!」
「お前さん方、言い争いで体力消耗してどうするんだ」
 うう、そうだった。
 論点はそこじゃない。いや、そこでもいいような気もするけど。
 ヤツもそう思いなおしたらしく、怒鳴りあって荒くなった息を整え始めた。
「大樹海でも白の塔でもサンレイクでも、ひとつまみずつ取りこぼしがあったか。まあいい、お前らだけで何が出来る訳でもなかろう」
 冷たい色の瞳を、やっぱり憎たらしく細めながら笑う。シイナ、お前の本当の姿って、かなり人相悪いぞ。
 そうとも、きっぱり言ってしまえば、何も出来ない。
 でも、取りこぼされた小さな存在は、失った物の数だけ大きくなることだってあるんだぜ。

 飛び回っていたサウロが、地上に降りて羽をたたんだ。
 なんだかとても機嫌悪そうなのが、空気から伝わってくる。そりゃまあ今この時に上機嫌な訳はないんだけど。
「なるほど、貴様がモーラと関わっていた人間と言う訳だな。まさかまさかと思ってはいたが、それで合点がいった」
 サウロの言葉に、ヤツは弾かれたように目を見開く。
「モーラは生きているのか!! どこにいる!!」
「……エルベルンといったか。貴様の本当の名は。いくら説いてもわからない愚かな貴様に教えてやろう」
 サウロは目を閉じる。
「大樹海襲撃の折に消された召喚師など、ほぼ皆無だ。皆逃げおおせているさ。ただひとりを除いてはな」
「……」
「消えたのは、モーラだけだ」

 男――エルベルンの瞳が、これ以上ないくらいに見開かれた。
「バカな!! そんなバカな!!!」
 閉じた目を開いたサウロは、その眼光を怒りに燃やした。
「バカは貴様だ!! 貴様のその浅はかな愚行と下らん情念だ!! この世での自分の位置づけも理解しない貴様の……馬鹿さ加減が……」
 エルベルンは、一歩下がった。
 ブルブルとその首を振る。
「違う……私は……私は全てを手に入れる。その力を授かった。そうでなければならない。私は全てを手に入れ、そして……」
「貴様のその愚かさは、もう治らん。貴様は幾度も過ちを犯し、取り返しのつかないことをやってきた。どれだけの犠牲を出しても、これからさらにそれを増やしても、貴様はそれに気付くことはないのだろう。故に我々も、貴様を許すことはできん」

「わからんのは……お前たち召喚師のほうだ……」

 エルベルンの両手に、赤い光の球が生まれた。
「まずい。来るぞ」
 シイナが目を細めて槍を構える。

 もう全然成り行きがわからなくて混乱してるってのに、それを噛み砕く余裕も与えてくれないんだもんなあ。
 とりあえずオレも、剣を構えるしかないじゃんよ。





==椎名の呟き==
すんません、もう私でもどうにもできないので、ソルダムさん、彼らの舵取りお願いいたします。椎名逃走。

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